【バッファロー66】
ヴィンセント・ギャロ監督
ヴィンセント・ギャロ、クリスティーナ・リッチ、ベン・ギャザラ出演
1998年製作
監督はアメリカ出身のヴィンセント・ギャロ。俳優、モデル、ミュージシャンや画家などいくつもの顔を持つマルチな彼の映画監督デビュー作です。
主役はニューヨーク州バッファロー生まれのヴィンセント・ギャロ演じるビリー・ブラウン。釈放され5年ぶりに刑務所から出てきました。故郷へ戻るべく彼は実家に電話を掛けます。母の、近況に関する質問攻めに刑務所に入っていたと言えずビリーは政府の仕事で忙しく今では可愛い妻もいて良い暮らしをし、成功していると偽ってしまいます。一人では実家に戻れなくなった彼はトイレを探して辿り着いた雑居ビルでダンスのレッスン中の少女レイラを拉致することに。両親の前で貞淑な妻を演じろと脅しつけて実家に連れて帰ります。常に苛立ち何かに怯えているようなビリーを察知した心優しいレイラは呆れながらも受け入れ、二人は徐々に心を寄せ合うようになります。そして二人きりの夜を過ごすことになりますが、ビリーにはやらなければならないことがありました。自分をはめた人間に復讐すること。「コーヒーを買ってくる」そう言ってビリーはレイラを置いてホテルを出ていきます。
ミュージシャンでもあるギャロ氏の選曲はとても素敵で、キング・クリムゾンやイエスの名曲が効果的に使われており、映像の面白さも伴って見どころ盛りだくさん。スカッとしたラブストーリーに仕上がっています。何より俳優・ギャロ氏の存在感が、モデルさんでもあるので流石に格好いいです。
ヴィンセント・ギャロが作成した映画は現在までに3作で映画監督デビュー作の本作は彼のこだわりが詰まった作品に仕上がっています。主人公ビリーの世界への苛立ちは終始物語を殺伐とさせているのに銃を捨てた途端、世界は一転、恋する喜びに包まれるラストはとても素晴らしいです。あっという間の110分。ギャロワールドをお楽しみください。
【この映画にまつわる個人的なコラム】※読まなくても可。笑
この作品の後に撮られた「ブラウン・バニー」は物議を醸す作品でした。でも私は大好きな作品です。表現は突飛ですが切ない失恋の痛みがひしひしと伝わる作品です。
俳優として出ている映画でお薦めは「GO GO L.A.」…ジュリー・デルピーも出ている可愛い作品。
トラウマ映画としては「ガーゴイル」…「ベディ・ブルー」のベアトリス・ダルも出ている問題作。
ギャロ氏は画家として京都のお寺で個展をやったこともありました。記念して京都みなみ会館でギャロナイトをやっていたのですが初めてオールナイトで映画観たなあ。朝方、「トリック・ベイビー」という騒がしい映画をやっていたのですが爆睡でした。。懐かしい。。
しばらく映画製作はされておられないようですが、そろそろ観てみたいですねえ、今のギャロ氏の新作。。待たれます。
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