監督 トム・フォード
出演 エイミー・アダムス、ジェイク・ギレンホール
2016年製作
【あらすじ】
理想の夫と再婚して裕福な生活を送るスーザン宛にひとつの小包が届く。それは小説家として活躍するスーザンの別れた元夫からの贈り物だった。元夫がスーザンに捧げた小説をスーザンは読み始める。そこには家族を無惨にも失ってしまう男の悲痛な物語が刻み込まれていた。スーザンは物語に引摺り込まれ現在と過去が入り交じる混乱に身を落としていく。
【みどころ】
①語らない視覚効果に企み。伏線たっぷり。
インテリアや小物などシーンにアート作品や示唆するディテールが随所に散りばめられていて種明かしのあともまた観たいと思わせるし観れる作品だと思う。トム・フォード監督はファッションデザイナーでもあるそうで映像や色彩の使い方もとてもかっこよいです。
②小説世界と現在がシンクロしながら並行して展開
小説内の主人公が巻き込まれる衝撃的な事件を辿っていくごとに、スーザンは元夫と過ごした過去や現在の自分の心の空白を引き出されて戸惑います。現在と過去と小説のみっつの世界をすべて同時に描いていきます。空間の色調やトーンに工夫があったり観ていて区別できてくるのがとても不思議で見ごたえがあります。
③余韻を残すラスト。テーマは復讐。。
仕事やパートナーに恵まれて裕福な暮らしに身を置くスーザン。仕事に忙しい夫婦、夫は出張ばかり。彼女が手掛けたイベントも成功に見えるのに彼女の心は満たされない。過去からやって来た衝撃的な物語。それは、元夫からの復讐なのか、それとも。
【この映画に関する個人的コラム】
もう一年前に薦めてもらってたのにようやく観れました。企みや思惑が散りばめられているのに煩く感じず、ストーリーは心に染みてラストを見終わってからもあれこれ思いを馳せることのできる、とても良い作品だと思います。オススメです。結構奇抜な表現があるところも好きですが、ご鑑賞時はお気を付けて。
にしても。一年たっても「準新作」でツ○ヤさんの基準にはてな('_'?) そんなもんなんですかね。
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